マンションを売るときにまず不動産屋に査定依頼をしますね。
今は、ネット上の一括査定やオンライン査定がたくさんありますが、その先に進むには、やはり一度不動産屋さんに物件を見てもらわないと売却活動は始まりません。
今回はそんな訪問査定に来てもらう不動産屋は何社くらいがいいのか?について考えていきましょう。
目次
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売却をされた方はズバリ何社に来てもらったか?
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査定時に何を基準に業者を選ぶか?
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こんな業者には気を付けよう!
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まとめ
1、売却された方はズバリ何社に来てもらったか?
実際にマンションを売却された方、売却中の売主様にこの質問をすると、
1位・・・2~3社
2位・・・1社のみ
3位・・・4社以上
となっております。
やはり2から3社くらいが比較しやすいのでしょうか。そして1社のみという方が意外と多く2位です。さすがに4社以上に声をかけてすべての業者とやり取りをする、というのは大変ですので少数となりました。
確かに私も3社くらいを比較した方がよいと思います。
なぜかというと
1社だけだと良い業者かどうかの検証がしにくい(結果オーライ、とういう場合もありますが)。
4社5社ともなると比較するのも大変ですし、結局会社のネームバリューか、査定金額を高く提示する業者に任せてしまうことが多いからです。
つまり大切なのは担当者であり、その比較をするのが3人くらいがよく話を聞いて判断するには限界の人数、ということです。
各社の営業担当の提案価格と販売プランをよく比較し、担当者自身が誠実かどうか、売ってくれる実力があるかを判断します。
実際のところ、査定金額はどの会社もほぼ同じのはずなんです。不動産業者は同じ取引事例を参考に価格を算出します。
机上査定の金額から実際のお部屋の内装の金額や眺望・日当たりなどを加味し、成約事例比較法に沿って最終的に販売価格、成約予想価格を出します。
この方法で価格を出して、大きく違う方がおかしいのです。違う場合は担当者になぜその価格なのか、価格の妥当性をしっかり説明できるかを確かめましょう。
2、査定時に何を基準に業者(担当者)を選ぶか?
業者の選定は専任媒介または専属専任媒介で1社に依頼する前提で説明します。 不動産屋に査定に来てもらい、査定金額を提示してもらい、次は『当社で販売させてください!』という流れになるのですが、すべての業者の中から1社を選ばないといけません。
マンション売却は担当者の力に左右されます。つまりは、担当者を選ぶということです。
ポイントは、4つ
- 価格の根拠、成約までのプランをしっかりと説明してくれるか。
- 知識や販売ルートが豊富か。
- 嘘は言っていないか。
- 身だしなみ・時間厳守はできているか。
- 仕事の速さ
1、価格の根拠は大切で、あまりに高すぎる・安すぎる場合はぜひその根拠を聞いてみましょう。査定をしているわけですから根拠があります。あいまいだったり、とにかくがんばります!といった根拠のないものはその価格はあてになりません。 相場より高い価格を出して『このマンション限定で探している顧客がいます』というのも根拠には乏しく、専任媒介をとるための口実である場合が多いのです。
2、知識や販売ルートはとは、“レインズ”“ポータルサイト”“折込・投かんチラシ”“自社のホームページ”“登録会員への紹介”以外のプランです。一般的な販売手法はどこの業者も実践しており大差はありません。それ以外のルートで販売できるかどうかです。
事務所・オフィス・医院に転用可能な物件の場合・・・例えば医院開業のコンサルタント会社などに物件を持ち込む場合もあります。オフィス専門の仲介業者や購入後に改装し、賃貸オフィスとして貸すことを専門としている投資家や法人もあります。
そういった業界とのつながりや、物件に合った売却先を想定した活動をしてくれるかどうか、はとても大切なポイントです。それ自体を考え付かない営業マンも不動産業者にはたくさんいます。
3.うそは言っていないか? 未だにお客様や同業者に嘘を平気でいう不動産屋はたくさんあります。大阪市でも例外ではありません。
業者の体質として、社長が社員に嘘を言うように指導している会社もありますから、そういう業者につかまると結局安く買取業者に売ることになったり、長期間物件が売れない、といったことになりかねません。
ですから最初の査定の段階で嘘やごまかしを言う不動産屋さんは絶対に依頼しない方が良いです。
4.身だしなみ・時間厳守は最低限のことなので詳しく書きませんが、不動産を売ろうというあなたのお家に初めて訪問してくる営業マンです。
だらしない・時間を守らないというのは、お客様と思われていない、またはお客様や仕事に対し誠実さがないということです。
不動産の取引では対応ひとつで大きなトラブルに発展する可能性があります。大切な資産の売却は任せられませんよね。
5、査定の段階で仕事が早いか遅いかなんてなんてわかるのか?と思いますが、不動産業者は査定した後に、査定書を提出する場合があります。大手の不動産業者はほとんどそうします。
その査定評価書を3日・4日経ってももってこない営業マンがいるんです。
査定書は、作成するのに半日もかかりません。早くて当日、遅くても翌日には渡せるはずです。しかも、媒介契約が取れるか取れないかという他社との競争です。そこでも仕事に対する真剣さが分かりますね。
案件数が多い大手の業者さんはつらいところですが、売主さんとしてはこちらを向いてしっかり仕事をしてくれる担当者を選びたいものです。
3、こんな業者には気を付けよう!
私の経験から、アドバイスですがこんな業者さんは絶対に任せないほうが良いです。
- 嘘のチラシや広告で集客をしている。
- 査定金額がずば抜けて高い
1、嘘のチラシや広告
大阪市内の業者にも多いのですが、チラシやインターネットの広告がうそである場合があります。
チラシは主にマンション売却のものに多く、
○○○○マンション限定で購入希望のお客様がいます!ご予算は△△△△万円です!
という、お決まりの有名なものがあります。大阪名物です。ほとんどの方は嘘であることはわかっているようですが、まだこのチラシで反響がとれるんです。よくポストで見かけると思いますが、非常に魅力的な価格が書かれており、夢が膨らんでしまいます。
その業者さんに連絡し、来てもらうとすべて筋が通るようなストーリーが展開され『これなら嘘ではないだろう。』と思ってしまいます。期待し、媒介契約を交わした売主さんは。。。-途中省略(詳しくは機会がありましたら書きます)ー 数か月後に相場まで価格をしっかり落として販売し、なかなか売れません。
常套手段です。これには注意してください。
また、インターネットに掲載の物件は既に成約済みのものを多数掲載していたり、某大手ポータルサイトの接客評価(★印で評価があり、消費者のコメントがついている口コミのようなもの)に知人の協力をしてもらい、高評価の優良業者になっているところもあるようです。
結局そういう業者さんは自社の利益のために信用や仕事の質・顧客の利益を犠牲にします。
マンションの売却依頼をしても安く買取業者に売却されられるか、買取業者に見せかけた自社のグループ会社に買い取られます。自社買取と同じことなのに仲介手数料までしっかりとられてしまいます。
2.査定金額がずば抜けて高い
これもよくあります。不動産業者は査定に行きますと媒介契約を取りたいのです。少しでもそこでお客様の聞こえの良い金額や条件を提示し、『ぜひ当社に!』という流れになります。
金額が高すぎては当然売れません。販売も長期になり売れ残っているイメージがついてしまった物件は一般の消費者も買いにくいですし、買取業者もなかなかいい金額を出してくれません。
強気の価格を提示した業者も本気で売れると思っていないので、販売活動も手抜きになりがちです。
そうなったら長期戦は確実です。そういう売主様が当社に相談にこられてよくおっしゃるのは『最初から相場近くの価格で売ってたらとっくに売れてたんじゃないか・・・価格につられたことが悔しい。』ということ。
物には相場があります。そして、マンションの相場は今やインターネットが使えれば簡単にわかります。割高な買い物をしたい買主はいません。
4.まとめ
これからマンションを売られる皆さんにはそんな思いはしてほしくありません。
初めてマンションを売る・不動産を売るのは大変なことです。慣れないことなので、売却のパートナー選びを間違えると人生設計が変わってくることもあります。皆さんは素晴らしい担当者に出会って、無事にマンション売却を成功させてください。
そのために、査定時には2~3社の業者さんを比較することがよいと思います。上記のチェックポイントを参考にしていただければと思います。