マンションを確実に売却する方法として、不動産業者の買取制度があります。
買取にはどういうものがあるのか、またメリット・デメリットをしっかり理解しましょう!
目次
1、不動産の買取とは
2、どういうときに買取が適しているか?
3、買取の種類
4、買取のメリット・デメリット
5、まとめ
1、不動産の買取とは
マンションや不動産を売却するときには通常、不動産会社に売却価格の査定を依頼し、販売活動をしてもらい、仲介手数料を支払って買主を見つけてもらいます。
しかし、不動産買取は仲介による販売をするのではなく、不動産会社に直接買主として買ってもらうことを言います。
不動産会社は売主様から不動産を購入し、転売するか賃貸するなどして利益を得ることを前提として買取を行います。
2、どういうときに買取が適しているか
売主様が、買取を選択するのは次のような場合があります。
①資金が必要で売却(現金化)を急いでいる
②買い替えなど、次の購入物件のための住宅ローンを組むため、一定期間内に確実に売却したい
③相続した不動産を短期間で確実に現金化したい
④販売に出さず、誰にも知られずに売却したい
誰にも知られない、確実に売れるからという理由で利用する方が多いのですが、一般の消費者に売却するよりは売却金額は低くなるため、価格よりも確実性を求める場合の需要が多いですね。価格にこだわる場合はまずおすすめできません。
3、買取の種類
①即金買取
即金買取は、販売活動をすることなく不動産会社に直接売却する方法で、不動産会社と売却条件が折り合い次第、すぐに売買契約をします。ほとんどの業者は現金で決済する契約形式で買い取ります。
不動産会社が資金調達のために融資を利用する場合もありますが、業者としてはプロですし、確実性を重視した不動産買取ですからローン特約などは付けません。現金決済が前提の売買契約の内容となります。
②買取保証
この買取保証は即金買取とは違い、不動産会社が一定期間販売し万一売れなかった場合には不動産会社が買い取るというシステムです。その際には買取保証をする不動産会社との専属専任媒介または専任媒介契約が条件となることが一般的です。
買取保証には不動産会社各社が独自のプランを展開しており、販売期間も様々です。価格変更のスケジューリングが決まっている・残置物(不要な家具など)はそのまま処分なしでOK・売却時の登記関係の費用まで負担・買い取った後の転売後の利益を売主様に還元するなど、各社いろいろです。
4.マンション買取のメリットとデメリット
買取になった場合のメリットとデメリットを解説します。
メリット
①売れる価格と時期が確実になる。(売れないかも・・・というリスクがない)
これが一番大きなメリットです。確実に売れるということは、お買い替えのときに次の住まいの資金調達の確実な目途がつき、転居時期を確定しやすいのです。
②仲介手数料は不要
不動産会社と直接売買するため、仲介手数料は不要です。たまに、グループ会社で買取り、仲介手数料を請求する不動産業者もありますが売主にとっては余分な費用になるため、そういう不動産屋さんは避けるようにしてください。
③瑕疵担保責任は免責
ほとんどの買取案件で売主様の瑕疵担保責任が免除になっています。エンドユーザーから宅建業者が購入する場合はほぼこの形です。売却してからの建物や地盤の修復義務や瑕疵による損害賠償責任がなくなることは、売主様にとってはありがたいものです。
④近所の方々に知られずに売却できる
一般のお客様に向けて販売する場合は、広告活動を手広く行うため、ご近所さんにも販売条件や家の間取りなどがすぐにわかってしまいます。一方、買取の場合は広告活動を行わないため、売買条件などは周りに知られずに売却できます。
⑤早期に現金化できる
買い取る不動産業者の資金調達にも関係しますが、条件と日取りが合えば、すぐに決済してくれる業者もあり、現金化がものすごく早いです。
デメリット
①最大のデメリットは、価格が安くなること
買い取る不動産会社は転売益を目的とする場合がほとんどですので、相場の7割~9割程度の金額になります。
②買取保証の場合、不動産会社が販売に力を入れてくれないことも・・
不動産事業は、仲介よりも転売の方が利益も大きいので、買い取りたいという不動産業者は多く、買取保証の場合は通常の販売活動では売れずに買い取る方が自社の利益が大きくなります。買取保証の専任媒介の場合は買取保証の期日まで物件が売れないように、積極的に販売しない業者がたまにいるのです。
5.まとめ
資金調達の目途がつけやすいので、利用する方も多い買取ですが不動産会社によって価格にばらつきがあります。数社に見積もりをすると条件がよくなりやすいので、ぜひ1社だけの価格提示で決めてしまうのではなく、数社の提案を聞いてから決めるのが良いでしょう。
比較検討の際には、売却理由や希望時期などをしっかり伝え、ご自分の都合に合わせた条件を提示してくれる業者さんに売却されることをお勧めします。