◆◆◆不動産業者の選び方◆◆◆

不動産屋さんはどのように選ぶか!失敗しないための5つの重要ポイント!

マンションを売るまたは貸すには、窓口となる不動産会社選びが非常に大切です。
全国に不動産業者は約123,000社あり(国土交通省のHPから引用:http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000205.html)
多すぎてどこに任せればいいか分からない!と思うのは皆さん一緒なんです。
今回は、不動産業者選びのポイントを説明いたしますので、是非参考にして良い不動産業者を見つけてください。

目次
1、不動産業者を選ぶポイント
①大手か地域密着か
②宅建免許番号(業歴)・ネガティブ情報
③所属している団体
④実績・能力
⑤担当者の能力

2、まとめ

 

●●不動産業者を選ぶポイント●●

①大手か地域密着型か

大手の不動産会社と地域密着型の不動産会社は
現在はレインズ(指定流通機構)でつながっており情報公開に関しては同じ
条件とみてよいでしょう。

しかし、大手企業と地域密着型の業者との違いは営業手法、企業文化などが
大きく違います。それぞれの違いを理解して適した不動産会社を選びましょう。

【仲介手数料は?】
大手の不動産会社と地域密着型の不動産業者に仲介手数料の違いはありません。
すべての報酬は、物件価格×3%+60,000円と消費税が上限額です。
業者独自で仲介手数料を安く(30%割引・半額など)する場合はありますが
おおむね上記の計算式で算出します。

 

【大きな違いは?】
やはり、大手の不動産会社は資金力があります。これはどう頑張っても地元の
中小企業は勝てません。広告費などに大きな資金を投入しており、店舗数も
多いので知名度が高く安心感があります。

そのブランド力で購入希望の顧客も多いのです。その反面、担当者の転勤や担当地域替えなども多く、担当者が地域性を熟知しているかといえば、そうでない場合が多いのです。
社内規則やマニュアルもしっかりしている半面、融通がききにくい場合や仲介手数料の値引きなどは対応できない場合が多いですね。

 

一方、地域密着型の業者の場合、やはり資金力が大手に比べ潤沢でないため、得意エリアを定め、狭い範囲で地域に根ざした営業をしています。
転勤もないため、担当者はその地域に非常に詳しく、不動産以外の地域の情報にも精通している場合が多いのです。
ですからその地域のピンポイントでの相場観や購入者に対する地域特有の情報の提供に強いのです。
ポータルサイトやレインズで情報を公開し、地域限定で広告活動をする場合く、
各社独自のサービスで集客を計っており、取引において融通がききやすいのも特徴です。
賃貸する場合は、管理業務からお部屋付け(借主を見つける活動)までお世話してくれるところもあります。

どちらが良い、という事はなくそれぞれ特徴があり、得意分野があります。

【営業社員の質は?】
大手の業者の場合は、社員教育にも多額の資金を投入しているという強みがあります。経験の少ない社員でも知識はあり、マニュアル通りに一定の質の仕事をスマートにしてくれます。
売上の高い優秀な営業マンには広告予算を多めに配分する仕組みの会社もあります。組織力が強みですが、1営業マンあたりの担当する案件数は地元の業者に比べてはるかに多く激務です。
ノルマに追われる社員も多く、お客様よりも上司の方をみて物事を進める場合があります。
地域密着の不動産業者の営業マンは、売上に応じた成果報酬の場合が多く、経験豊富な社員は素晴らしいノウハウを持っている方もいらっしゃいます。

広告活動など一切せず、すぐに成約に至るようなこともある一方、社員教育に時間とお金を使っていない会社もあり、そういう会社の新入社員は、まったく知識も経験もないままに営業していることもあります。
当たりはずれがある、というのが現実です。
ほとんどの営業マンは、地域のことに精通しています。親切な社員の場合は大手の社員では到底できない手厚いサービスをしてくれる場合もあります。
【両手取引・囲い込み】
一時問題になった不動産業者の卑怯な手法ですが、これに関しては大手企業でも安心できません。
週刊誌とTVで放送された内容では、大手不動産仲介業者が、自社の顧客から売却依頼された物件を他社に仲介させず、自社の顧客のみに紹介し両手仲介にもっていくという手法です。
売却主に対する明らかな背信行為で、売却主の大きな機会損失です。
大手企業だけではないのですが、この手法は大手の業者の方が多いです。それは、大手の方が悪いということではなく、大手は中小企業に比べて取扱物件数が多いからだと思われます。
そして、囲い込みは現在も横行しているように思います。(確証はないのですが業者なら大体わかります)
こういった手法は顧客からはわかりにくく、なかなか防げないのですが、
最近では売却主が自分の物件のレインズ(指定流通機構)の登録状況を確認できるようになりました。

(近畿レインズのWEBサイトから引用http://www.kinkireins.or.jp/sell_request/
このようなことを知っている、と不動産業者に伝えるだけでも囲い込みの抑止力となりますので是非査定時に不動産業者によく念を押しておくとよいでしょう。
また、売り出ししているのに媒介業者以外の他社の案内がない場合、なかなか売れない場合等は一度、別の不動産業者に問い合わせて、現在の自分の不動産について調べてもらうとよいでしょう。
すぐに、囲い込みをされているか分かると思います。もし、囲い込みがされていないのに売れていない場合は、販売価格が高い可能性があります。

➁宅建免許番号・ネガティブ情報

【過去の行政処分履歴の閲覧】
不動産業者は、都道府県知事か国土交通大臣から宅建業の免許を受けています。
お客様や業者間でのトラブルや業者としての欠格事由に該当した場合などには、免許権者から行政処分を受ける場合があります。

実は、この情報が公開されており、ネット上でも閲覧できます。
大阪府の場合、WEBサイトで公開しています。
(参考:「大阪府知事が宅地建物取引業者に対して行った行政処分:http://www.pref.osaka.lg.jp/kenshin/kantoku/」)

国土交通省はこちらです(参考:国土交通省ネガティブ情報等検索システム:https://www.mlit.go.jp/nega-inf/cgi-bin/searchmenu.cgi?jigyoubunya=takuti
過去に問題を起こして処分を受けたことがある業者はすぐにわかりますね。

【宅建免許番号】
また、不動産業者には免許番号があります。この免許番号は、免許の更新回数を示します。
例えば、「大阪府知事(1)第○○○○○号」という表示の場合、()内は1となり、免許を受けてから
5年を経過していないことが分かります(免許の更新は5年に1回です)。

この()内の数字が大きいと免許の更新回数が多いため、業歴が長いという見方もできます。

ただし、一概にそうとは言えないのです。
例えば不動産業者が18年営業し、都道府県知事免許が(4)の状態で、店舗拡大のため他府県へ支店を開設する場合は、国土交通大臣免許へ免許替えとなるため、新たに(1)となってしまいます。
他にも業歴が長くても個人事業主が法人化した場合も番号が(1)になってしまうこともあります。

反対のケースは、宅建業者で免許番号が(10)の老舗の会社を宅建業の経験のない個人や法人が買った場合もそのまま(10)を引き継ぐこととなります。
業歴の長い業者がバレないように違法行為を繰り返している、という話はたくさんあります。このようなこともありますので、番号は参考までにしておいたほうがよいでしょう。

③所属している団体

ほとんどの不動産会社は、保証協会等の業界団体に所属しています。
稀に大手企業などが保証協会に所属していない場合もありますが、別の業界団体に所属している場合がほとんどです。
これは、消費者にとってどういうメリットがあるのか気になりますね。

【保証協会】
宅地建物取引業を営むには、供託所に営業保証金(本店1000万円・支店500万円)を供託しなければなりません。この営業保証金は供託している不動産会社との不動産取引で損害が生じた場合、供託所に請求し弁済を受けることができます。
宅地建物取引業をはじめる場合、この営業保証金は不動産会社にとって大きな負担となります。
そこで、取引相手の損害を担保するもう一つの方法として、保証協会に加入する方法があります。
保証協会に弁済業務保証金分担金(本店60万円・支店30万円)を納付することによって、損害に対し営業保証金を供託したのと同じ保証額を担保できます。

ほとんどの不動産業者は保証協会に所属しています。
主な保証協会は「公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会」と「公益社団法人不動産保証協会」で国土交通大臣が指定しています。

この保証協会は、会員の不動産会社との取引で生じた債権の弁済業務の他、トラブル解決や会員の研修などを主な業務としていますので、万一、不動産業者との間でトラブルが生じた場合、その業者の所属する保証協会に訴えるのが一番効果的でしょう。
不動産業者も保証協会からの呼び出し等は無視できず、何らかの対応を取らなければいけませんのでほとんどの問題は和解で解決できます。

不動産業者は、保証協会や免許権者である都道府県庁の宅建指導課・国土交通省の呼び出されることが一番堪えます。

ぜひ取引する前に、その不動産会社の所属する保証協会を確認しておいてください。
【そのほかの業界団体】
保証協会の他、主な団体は次のものが有名です。
1、(公社)全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)公式HP:https://www.zentaku.or.jp/
2、(一社)不動産流通経営協会(FRK) 公式HP:https://www.frk.or.jp/
3、(公社)全日本不動産協会(全日) 公式HP:http://www.zennichi.or.jp/
4、(一社)全国住宅産業協会  公式HP:http://www.zenjukyo.jp/
以上の4つの団体も、トラブル解決や、会員への指導・研修、契約書類等の書式の提供などの業務を行っております。

不動産会社との間に紛争が生じたが取り合ってくれない、なかなか解決できないという場合はその会社が所属する保証協会や業界団体に連絡してください。取引相談などの部署が協議などの仲裁をしてくれますので、ぜひ利用しましょう。

④実績や能力

不動産会社の実績や能力は、どこで判断するのか?
マンションの場合、同じマンションでの過去の取引件数も参考になります。
取扱になれている業者さんは、管理規約の内容やマンションの決まり事などを
熟知していることもあり、取引もスムーズにこなしてくれるでしょう。

しかし、高く売れるか・早く売れるかという点ではまた別です。
相場価格ならどの業者でも売れます。

マンション売却は相場以上の価格で売れたり、傷んでいて全面リフォームが必要な物件でも意外と早く売れる
こともあります。
これは、不動産業者が情報公開を徹底しているか、売却プランに作戦を持っているか、マンション売却のたくさんのノウハウをもっているかがカギとなります。

【買取業者の選定】
マンション買取業者さんも大阪にはかなりの数がありますが、高く買ってくれるところとそうでないところは価格に大きな差があり、1割以上差がでる場合が結構あります。
また、買取業者やマンションを買う投資家にも得意分野があり、売る物件によって紹介先の業者を選ぶ必要があります。
買取業者との折衝は個人対プロの直接のやり取りになり、多数の業者との交渉を個人がこなしていくのは無理があります。
仲介手数料は必要ですが、ベストな業者を仲介業者に見つけてもらうほうが、手数料を差し引いても高く売れた、という場合があります。

そういうルートをたくさん持っている仲介業者さんなら買取業者の選定を任せても安心です。売り出す時期やその時の時勢に応じた価格を設定する業者の場合は思いのほか高い価格で成約になる場合もあります。

【販売活動】
現在の不動産業者はインターネット(自社のHPやスーモ・ホームズ・at-home等のポータルサイト)掲載、折込や投かんチラシの活動、レインズ登録は当たり前にやっており、それでも簡単には売れないこともあります。
そうなると長期戦になり、売れない物件に対しては広告予算も減らして販売活動の手が緩む業者は多いのです。
上記の販売活動以外の作戦や販売ルートをもっているか、というのも査定時に聞いておいた方がいいです。

⑤担当者の能力

実はこれが一番大切な要素だと思います。
今まで、物件はいいのに担当者のせいでなかなか売れない、低い金額で叩き売った、という事例をたくさん見てきました。
物件の調査が不十分で、商談が進んでから購入意欲がなくなるような新しい事実が出てきたり、他社へのアピール・購入者への情報公開がうまくでていなかったり、担当者自身の動きが悪いことによる機会損失なども多々あります。実際に契約してからも能力の低い担当者の場合は揉める場合も多々あります。

会社がよくても担当者さんが頼りない場合などは、別の業者を検討するか担当者を代えてもらったほうが得策です。

また、その担当者や業者自体が他社から敬遠されている場合もあります。
大阪市でも業者間の評判がよくない業者は存在し、その業者さんの担当物件はあまり案内しないものです。
そういう業者とは・・・・誰でも知っている有名な不動産会社の場合もあります。

悪質な場合は、売主様の物件を流通機構にも登録せず(登録しても他社に案内させない)、広告活動も控えめにし、売主様の物件が売れないような状態にしてから価格を下げて買取業者に買ってもらう。

そして、買取業者が購入後にリフォームした物件の販売まで頂く、という営業マンまで存在します。
そのような営業マンが社内ではトップ営業マンであったり、やり手と呼ばれていることもあります。

この場合は、査定の段階で見抜くはほぼ無理ですので、販売が長引いたら他社に自分の物件の状態を聞いてみるのもいいかもしれません。

●●まとめ●●

マンション売却は業者任せでは売れません。売主の義務として資産を託す不動産業者を選ぶことは最初の仕事です。しっかりチェックしてよい業者さんに任せてください。

特に担当者さんと相性が合うかどうか、能力が高いかどうかは判断基準の中では大きな割合を占めると思います。
いろいろ質問をぶつけてみて、売ってくれる業者さん・頼もしい担当者さんを見つけてください。

販売がはじまってからも、業者はあくまでお手伝いであり“売る”のはあくまで売主さんです。お住いの場合は、案内に向けてのお掃除や極力内見の日時を合わせる、照明をつけておくなど売るための努力をして、少しでも良い条件で売れるように努力してくださいね!

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