相続した実家・空家をほったらかしにしています。どうしたらよいのでしょうか?

今回はタイトル通り、相続した実家・空家をほったらかしにしています。どうしたらよいのでしょうか? というテーマですが、実際にどんな方法があるのかお話したいと思います!

目次

1.相続登記は?

2.家具・家電・生活雑貨などがそのまま残っている場合

3.貸すまたは有効活用

4.現状のまま管理

5.売る場合

6.誰に相談するのが良いか?

7.まとめ


1.相続登記は完了しましたでしょうか?

不動産を相続した場合は、被相続人から相続した人への所有権の移転(相続による)登記=相続登記をする必要があります。

その後、売る場合や担保設定するなど権利を動かす場合は、相続登記が完了し登記名義人となっていないと取引ができません。

この登記は本人または司法書士の仕事ですので、まだできていない場合は司法書士の先生に相談しましょう。

 

2.建物内に残置物(家具・家電・生活雑貨など)がそのまま残っている場合

よくあるご相談で、親御さんがお使いだった家財道具一式がそのまま残っている場合です。大きな道具やどのように処分してよいのかわからない場合もありますよね。

ほぼすべてのものが必要ない場合は、遺品整理や処分などを専門にしている業者があります。 PCやスマートフォンで『遺品整理 + 地域』で検索をかけると適当な業者さんが出てくると思います。お見積りにもすぐに駆け付けてくれるとおもいますので、利用してはいかがでしょうか?

処分するお荷物の量にもよりますが、1から3日もあれば、すべて処分してくれますよ。

お宝がある場合は、そのお宝だけはさきに回収または売るなどしてください。

 

3.貸す・または有効活用

ご自分で管理できそうな場合などは、お家を賃貸する、または解体して駐車場経営をすることもあるかと思います。

住居として人に貸す場合は、リフォーム代が必要です。賃貸・管理をしている不動産業者と相談しどの程度リフォームするかは決めるのですが、ひとが普通に住める程度には回復する必要があります。

また、きれいな物件の方がもちろん賃貸の客様も決まりやすいので、初期のリフォームのときは、古い設備も交換しておいた方が良いでしょう。

他に費用としては、賃貸募集の不動産業者に支払う成約報酬が必要です。それから賃貸条件に家賃保証の会社を入れることも忘れないように。

有効利用の場合は、解体しコインパーキングやアパートやコンテナハウスで倉庫などにして収益を得る方法があります。立地が良い場合や、管理する時間がある場合はそのような収益目的の活用も考えられます。

こういった場合はそれぞれの専門業者に問い合わせるか、不動産業者であればいろいろな方法や業者を紹介してくれます。

 

4.現状のまま管理

これは、相続人が複数で、解体や利用方法がなかなかまとまらない場合や今の住まいから相続物件が遠く、とりあえずすぐに貸したり売ったりできない場合の方法です。

最近は空家管理のビジネスがあり、月額2000円~10,000円くらいで空家の管理を請け負ってくれる業者がおります。

『空家管理+地域』で検索するとたくさんの業者が出てくると思います。そういった業者は、月に1~2回程度の頻度で空家の見回りや掃除・写真を撮影しメールや手紙で報告してくれるサービスを提供しています。草刈りや補修工事の手配もしてくれます。

料金によって内容はまちまちですが、遠方に住んでいてなかなか見に行くことができない場合は便利です。隣人に迷惑をかけないように、という目的で利用する方も多いですよ。

この場合でも不動産を所有しているため、固定資産税などは所有者の負担となります。

5.売る場合

一番多いご相談は、手放したいというものです。

所有している間は火災や不法侵入などのリスクもあり、固定資産税・マンションなら管理費と修繕積立金などが必要です。そういった負担は日ごろお忙しい方にとっては大きな負担となります。

私もできれば余分な不動産(活用しない不動産)は売却し、有効に使ってくれる方に譲るのが良いと思います。

その場合は不動産会社に相談するべきです。信用できる業者がいない場合は数社に査定や相談をし、売却までの期間や方法の提案を聞き、査定金額を確認したうえで業者を選択し、売却しましょう。

直接買い取りか仲介で販売する方法がありますが、すぐに現金化できるのは買取の方です。金額は仲介で一般の消費者に販売するよりも低くなりますが、相続の場合は利用する方が多いです。

仲介で販売する場合は、売り出す金額を相場ぐらいか少し安めに設定することをお勧めします。 販売が長期になると売れにくいですし、価格を安めにし、瑕疵担保責任(売主の、買主に対する引き渡し後一定期間の隠れた欠陥の修復責任など)は無しにして早期に売却すると良いでしょう。

 

6.だれに相談するのが良いか

相続といえば、弁護士・司法書士の先生が一番に浮かびますが、相続の手続きが終わった後の不動産のことは、不動産業者が一番です。

業者は良く選んでほしいのですが、建物の解体業者・遺品整理の業者・司法書士の先生・土地家屋調査士(測量)などはすべて不動産業者がつながりを持っていますので、売主さんの代わりに業者の手配・立会いなどをしてくれることが多いのです。

そして不動産調査・売却まで全てを引き受けることができます。ですからこの場合は不動産屋さんが良いと思います。

ただし、業者選びは大事です。相続の場合は、売主さんの価格へのこだわりが薄い(高く売るよりも早くで売りたい)ので。、極端に低い価格で取引し利鞘を稼ぐ業者も多いのです。

不動産屋の選び方は、YOUTUBE動画で解説しておりますし、不動産屋の選び方の記事もご参照ください。

7.まとめ

現在、空き家問題は社会問題化し、政府も『空家等対策特別措置法』を施行し、空き家を管理せずに放置していると、市町村が勧告や命令、空き家所有者の氏名の公表などの行政処分を行えるようになりました。

もうほったらかしではいけないのです。

その反面、国税の方では、相続した居住用財産を売却した時の譲渡所得を最高で3000万円控除する『被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例』を設けています。

空き家の問題は解決しやすくなっておりますので、空き家でお悩みの方は、まず不動産業者に相談することから始めてみてはいかがでしょうか?

この記事をきっかけに是非動いてみてくださいね。

 

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大阪市中央区で不動産の売買・賃貸・管理のお手伝いをしております。役に立つ情報をたくさん発信していきたいと思います。ぜひ他の記事もご覧ください。

私へのメール、査定依頼はこちら→http://www.livertas.net/pages/contact

お役立ち情報はこちら→https://www.youtube.com/channel/UCTGqRdgFLHQujop-t7SZTXA

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◆一括査定サイトの上手な使い方◆注意点◆

不動産売却の一括査定サイト、皆さんはご存知でしょうか?

今回は一括査定サイトの使い方と不動産業者から見た注意点・ポイントをお話したいと思います。

目次

1、一括査定サイトとは

2、一括査定サイトを利用した方が良い場合

3、メリット・デメリット

4、注意点

5、7つのポイント

6、まとめ

1、一括査定サイトとは

一括査定のサイトは、不動産を売る場合・貸す場合に一般消費者が複数の不動産業者に対し査定依頼をできるWEBサイトで、売りたい方は、一度の個人情報の入力で4~6社くらいの不動産会社に査定の金額や売却・賃貸の提案を聞くことができる、というものです。

2、一括査定サイトを利用した方が良い場合

信頼できる不動産業者がある場合は、その業者に査定・売却を任せるのが良いでしょう。

もし、信頼できる業者がいない・紹介してもらえる環境にない場合は一括査定を利用してもよいかと思います。

 

3、一括査定サイトのメリットとデメリット

メリット

1、一度に複数の不動産業者に査定依頼でき、各社の提案を比較できる

2、相場価格を手軽に知ることができる。

 

デメリット

1、複数の業者から営業される

2、断るのがめんどう

3、相場より高めの査定をする業者がおり、価格を見誤る場合もある

 

この辺はご想像通りのメリット・デメリットですが、自分の思っている以上の価格を査定金額として提示する不動産屋さんもいるのです。

4、一括査定の注意点

・必ず営業の電話がかかってきます

不動産会社としてはどうしても媒介契約を交わしたいのでしつこく営業の電話がかかってくる、メールが送られてきます。

 

・土地建物の㎡数や建築年月、間取りは正確に伝えましょう

価格の算出に不可欠な要素です。建物の構造も忘れずに記載してください。伝えていなければ、教えてください!という営業電話がたくさんかかってきますよ。

 

・媒介契約を結ぶことを優先し、売れない高値で査定をする業者に注意

査定金額だけで不動産業者を選ぶと長期間売れずに大きな機会損失になってしまうこともあります。

 

・サイト側のポジショントークに気を付けよう!

サイト側は一般媒介が良いというような記事を書いています。一括査定サイトの収益は、不動産会社から査定の応募1件につき1~1.5万円くらいの報酬をもらう構造ですので、加盟する不動産会社が多いほど良いのですが、査定サイトの成果が無いとサイトから離れてしまいます。

ですから一般媒介で一人のお客様と複数の不動産会社の間で一般媒介を結ぶように誘導する記事を書いています。その方が、不動産会社が離れにくく、サイト側の運営も安定します。

不動産売却では、良い業者を見つけて専任媒介というのが基本です。惑わされないように気を付けてください。

 

5.利用上の7つのポイント

  1. 電話をしてほしくない場合は、応募フォームにその旨を記載しよう
  2. 断るときは早めに不動産屋に伝える・・・でないと何回も電話がかかってきます
  3. 価格が知りたいだけの場合は相場が分かる別のサイトへ・・・個人情報を複数の不動産会社に渡すことになりますので、相場が知りたいだけの場合は個人情報の入力なしでおおよその価格を提示してくれるサイトがたくさんあります
  4. 簡易査定から数社に絞って訪問査定をする
  5. 高すぎる査定価格の業者は省く
  6. 地域密着でない中小企業は選択するメリット無し
  7. 高く売る、お客様がいるという以外の自社の強みがある業者に依頼する

 

6.まとめ

以上が一括査定サイトの使い方ですが、一番大切なのは結局業者の選び方、担当者の選び方になります。一括査定サイトならではの、業者とのわずらわしさはあるかと思いますが、うまく対応し良い不動産屋と出会ってください。

『一括査定だから失敗はない』ということはありませんが、使い方によっては便利ですよ!

 

マンションのポストに入っている『○○マンション限定・予算○○○○万円』というチラシはなぜ?本当なの?

マンションへの不動産会社のポスティングチラシで、よくある『○○マンション限定のお客様がいます!予算は○○○○万円です!』という有名なチラシがあります。なぜ、そのようなチラシを入れるのでしょうか?また本当なのでしょうか?

皆さんからよく聞かれることをお答えしたいと思います。

目次

1、なぜこのようなチラシを投函するのか?

2、本当なのか?

3、高く販売したいときはどうすればいいのか?

4.まとめ

1、なぜこのようなチラシを投函するのか

当社の営業地域である、大阪市中央区・西区でもこのような投かんチラシはよく入っており、私が把握しているだけで、8社がそのようなチラシを定期的に投函しています(ほとんどの会社の内情を知っています)。それに加え数年前から大手の不動産業者もマンション限定!というチラシを入れています。

なぜかと言うと、

①売主様の『高く・早く売りたい』という願望を刺激するため

②業者としての強みが薄い

③結構反響が取れる

この3点が主な理由で、やはり高く売りたい、という売主様の心理を突いたチラシですね。高く買うお客様がいるなら紹介してもらおうという、売主様としても当然そうなるんです。そのために作っています。

不動産業者は自社に強みが無く、手っ取り早く反響を取りたい場合にこのチラシを使います。自社の強みを生かした事業をしている業者はそれをしなくても売却物件はあります。

売主様の興味を引き、問い合わせをいただくことを優先に考えるとやはり『限定客がいます』という文句は効果的ですよね。そして、本当に反響があるのです!だからやめられないんですね。

2、チラシの内容本当なの?

端的に答えると、ほぼすべてが嘘です。なぜ分かるんだ!と言われそうですが、恥ずかしながら私も雇われていた時にこういったチラシを配らされていました。とても苦痛でしたがおかげで裏側のノウハウがわかりました。

「本当かな?」と思って問い合わせてみるという方が多く、その問い合わせに対する応酬話法などの完璧なマニュアルがあり、電話をかけるとほぼ9割の確率で訪問査定に行き、行けば8割の確率で媒介契約を交わすマニュアルがあります。

その手法はもはや伝統芸になっており、あまりに媒介契約が取れるので、そういう会社で勤務していた社員が独立して開業しても同じ手法を使っています。それゆえに大阪市中央区ではたくさんの業者がそのやり方をしています。

だから皆様のポストにもいろいろな業者から毎日そういったチラシが入っているのです。残念ながら、現在もたくさんの売主様が引っ掛かり、売れ残り物件となっています。

すべて、元をたどれば一つの業者から始まったノウハウで、30年以上も続いています。そういう業者は一事が万事嘘を言い、契約後の販売活動の報告や商談の進め方まですべて嘘を言う傾向にあり、結局売主様が損をするような契約になることも多いのです。

また、高い金額で販売することが多いので、半年以上たっても売れなくて売却中止になる場合も多く、それを見越して3~4件媒介契約を取れば、1件は売れるという具合に、半分以上は売れない前提で活動もせず、売れる見込みのある物件だけ力を入れて販売します。

そういった会社で働いている営業マンが一言、「もし自分が不動産を売るときは自分の会社には絶対に依頼しない!」と言っていましたが・・・これが現実に起こっていることで、そういった会社はいつも皆さんのポストにチラシを入れていますよ。

3.高く販売したいときはどうすればいいのか?

売主さんとしては高く売りたいからこそ、そういう業者に連絡してしまうのであって、良い担当者であっても査定金額の低い業者には任せたくないですよね。

そこでアドバイスですが、良い業者の良い担当者に出会ったらその方に希望金額で販売してもらうようにお願いすると良いでしょう。

「高いとは思うけど、○○○○万円で販売を始めてください!」というと、意外と快諾してくれますよ!そしたら良い業者で高めの金額設定で販売が可能です。

そして、一定期間たって売れなければ価格を変更する必要はありますよ!

4.まとめ

インタネットが完全に普及し、購入者が物件を探すときはスマートフォンで簡単に検索出来てしまいます。特定の業者だけに物件探しを依頼することはありません。

ですが、皆さんは当社だけの『お客さんがいます!』のチラシに引っ掛かってしまうんですね。本当に悲しいことであり、業界の自浄作用を信じたいことろですね。

良い不動産屋さんは私が知る中でも何社かあります。そういう業者さんに皆様が出会い、ご売却が成功することを切に願っております。

◆マンション売却時の『買取保証』『即金買取』とは◆

マンションを確実に売却する方法として、不動産業者の買取制度があります。

買取にはどういうものがあるのか、またメリット・デメリットをしっかり理解しましょう!

 

目次

1、不動産の買取とは

2、どういうときに買取が適しているか?

3、買取の種類

4、買取のメリット・デメリット

5、まとめ

 

 

1、不動産の買取とは

マンションや不動産を売却するときには通常、不動産会社に売却価格の査定を依頼し、販売活動をしてもらい、仲介手数料を支払って買主を見つけてもらいます。

しかし、不動産買取は仲介による販売をするのではなく、不動産会社に直接買主として買ってもらうことを言います。

不動産会社は売主様から不動産を購入し、転売するか賃貸するなどして利益を得ることを前提として買取を行います。

 

2、どういうときに買取が適しているか

売主様が、買取を選択するのは次のような場合があります。

①資金が必要で売却(現金化)を急いでいる

②買い替えなど、次の購入物件のための住宅ローンを組むため、一定期間内に確実に売却したい

③相続した不動産を短期間で確実に現金化したい

④販売に出さず、誰にも知られずに売却したい

誰にも知られない、確実に売れるからという理由で利用する方が多いのですが、一般の消費者に売却するよりは売却金額は低くなるため、価格よりも確実性を求める場合の需要が多いですね。価格にこだわる場合はまずおすすめできません。

 

3、買取の種類

①即金買取

即金買取は、販売活動をすることなく不動産会社に直接売却する方法で、不動産会社と売却条件が折り合い次第、すぐに売買契約をします。ほとんどの業者は現金で決済する契約形式で買い取ります。

不動産会社が資金調達のために融資を利用する場合もありますが、業者としてはプロですし、確実性を重視した不動産買取ですからローン特約などは付けません。現金決済が前提の売買契約の内容となります。

②買取保証

この買取保証は即金買取とは違い、不動産会社が一定期間販売し万一売れなかった場合には不動産会社が買い取るというシステムです。その際には買取保証をする不動産会社との専属専任媒介または専任媒介契約が条件となることが一般的です。

買取保証には不動産会社各社が独自のプランを展開しており、販売期間も様々です。価格変更のスケジューリングが決まっている・残置物(不要な家具など)はそのまま処分なしでOK・売却時の登記関係の費用まで負担・買い取った後の転売後の利益を売主様に還元するなど、各社いろいろです。

 

4.マンション買取のメリットとデメリット

買取になった場合のメリットとデメリットを解説します。

メリット

①売れる価格と時期が確実になる。売れないかも・・・というリスクがない)

これが一番大きなメリットです。確実に売れるということは、お買い替えのときに次の住まいの資金調達の確実な目途がつき、転居時期を確定しやすいのです。

②仲介手数料は不要

不動産会社と直接売買するため、仲介手数料は不要です。たまに、グループ会社で買取り、仲介手数料を請求する不動産業者もありますが売主にとっては余分な費用になるため、そういう不動産屋さんは避けるようにしてください。

③瑕疵担保責任は免責

ほとんどの買取案件で売主様の瑕疵担保責任が免除になっています。エンドユーザーから宅建業者が購入する場合はほぼこの形です。売却してからの建物や地盤の修復義務や瑕疵による損害賠償責任がなくなることは、売主様にとってはありがたいものです。

④近所の方々に知られずに売却できる

一般のお客様に向けて販売する場合は、広告活動を手広く行うため、ご近所さんにも販売条件や家の間取りなどがすぐにわかってしまいます。一方、買取の場合は広告活動を行わないため、売買条件などは周りに知られずに売却できます。

⑤早期に現金化できる

買い取る不動産業者の資金調達にも関係しますが、条件と日取りが合えば、すぐに決済してくれる業者もあり、現金化がものすごく早いです。

 

デメリット

①最大のデメリットは、価格が安くなること

買い取る不動産会社は転売益を目的とする場合がほとんどですので、相場の7割~9割程度の金額になります。

②買取保証の場合、不動産会社が販売に力を入れてくれないことも・・

不動産事業は、仲介よりも転売の方が利益も大きいので、買い取りたいという不動産業者は多く、買取保証の場合は通常の販売活動では売れずに買い取る方が自社の利益が大きくなります。買取保証の専任媒介の場合は買取保証の期日まで物件が売れないように、積極的に販売しない業者がたまにいるのです。

 

5.まとめ

資金調達の目途がつけやすいので、利用する方も多い買取ですが不動産会社によって価格にばらつきがあります。数社に見積もりをすると条件がよくなりやすいので、ぜひ1社だけの価格提示で決めてしまうのではなく、数社の提案を聞いてから決めるのが良いでしょう。

比較検討の際には、売却理由や希望時期などをしっかり伝え、ご自分の都合に合わせた条件を提示してくれる業者さんに売却されることをお勧めします。

 

 

 

◆マンションを売り出しているが、全然売れない・・・

マンションを売り出して長い間売れないとき、どうしたらいいのか・・・

これはほんとに悩まれると思います。しかし、必ず原因がありますので、検証してすぐに次の一手を!!

 

1、売れない理由&具体的にどうしたらいいのか?

2、まとめ


1、あなたのマンションが売れない理由

理由① 『販売価格が高すぎる』

この理由が実際に一番多いのです。マンションの価格は比較がしやすく、同じ棟内の事例や販売物件との比較が容易です。 相場が見えやすいのがマンションの特徴ですが、購入者から見ても少し高ければ分かります。

だから価格を下げるという単純な話ではないのですが、十分な期間・十分な販売活動をしても売れない場合は価格が原因である場合が多いのです。

販売を開始する際の価格設定を不動産会社の査定額より高めにしている場合は、下げた方が得策です。 高価な設備でリフォームしていても、10年程経過するとなかなか価格には反映しにくいですし、特別な思い入れもあるかと思いますが、購入者目線での客観的な見方でもう一度自分のマンションをっ見つめなおしてみましょう。

理由②『売れるための努力をしていない』

これができていない人多いんです。

売主様の中でも販売は不動産会社の仕事と思っている方は多いと思います。もちろんそうなのですが、販売中には売主様の努力が大きな力を発揮するのです!

それは購入希望者が内覧に来るときの迎え方です。

内覧時には、売主として、物件をよく見せる努力をやっていただきたいのです。どういうことかというと、

・暗い場所(洗面トイレ・風呂・廊下・部屋・キッチンなど)照明はすべてつけておく。

・案内前に窓を開けて風通し良くしておく。

・室内を片付けておく

・水回りの掃除をしておく

などの努力です。マンションの購入者は玄関に入って数秒の間にその物件のイメージが決まるそうです。その時に、玄関を開けると暗かったり、すぐに見える場所が汚れていたりすると、その情報がインプットされます。最初のイメージがずっと残るので、暗い・汚い等のイメージは払拭できるようにしないといけません。

また、お家のにおいも影響がありますので、窓を開けて換気をしていただき、そのまま風通しの良い状態で物件を見ていただくのがベストです。

水回りが汚れていると丁寧に使っていないというイメージを持たれてしまいます。水回りの設備がきれいでそのまま使えるような物件は、買主にとってもリフォームなどの出費が少なく購入しやすいのです。

売主はものを売っている立場です。新築マンションのモデルルームを想像してください。オプションや高級な家具を入れて最高の状態で買主を迎えています。買主も実際はこんなに素敵ではないとわかっているのですが、イメージが良いのでそれでも購入されます。

『よく見せる』これは商品を売る原則です。ご自分の大切な資産ですので、思いっきりよく見せてあげてください。売主様の使い方が丁寧なのが決め手になったというケースはいくらでもあるのです。

売れない理由③『情報公開が不十分』

これは不動産会社の責任になりますが、売主様からお預かりした物件は、インターネット広告やホームページ、新聞折込やポスティングなどの広告活動をします。

そして、購入希望者を募るのですが、流通機構に登録をし、他社も販売できるようにしなければないけません。その際に、例えば他社が広告活動することを禁止し、物件情報が拡散されないようにする業者が多いのです。

不動産会社の判断でしているケースが多く、新規顧客を自社のみで獲得する狙いで行われます。この行為は売主にとっては何のメリットもないどころか、被害があるくらいのことです。

案内がほとんど入らない場合は、一度自分の物件が、インターネットですぐに検索できるか調べてみるのもよいでしょう。一社からしか出てこない場合は、情報公開が制限されていることが考えられます。

担当業者を替えてみてもよいかもしれませんね。

売れな理由④『室内のが著しく傷んでいる・開かずの間がある』

この場合は買取業者に買取依頼する場合もあります。

室内があまりに傷んでいたり、汚れていると、買主は全面リフォームをしないといけなくなります。一般の買主さんは、全面リフォームできれいになることが想像できない場合が多く、リフォーム代の検討を始める前にイメージで購入を断念されることが多いのです。

その場合は、買取業者に現状で買い取ってもらい、その後業者がリフォームをして再度市場で販売することがあります。

また、お子様が部屋にこもっている。家族が夜勤で昼間の内覧時には寝ている等の理由で、内覧の時でも開けられない部屋があると、その時点で検討の土台にものらないのです。見れないものは検討できない、ということです。

そういった場合のために買取業者の買取価格も一度参考に出してもらうと良いでしょう。

売れない理由⑤『心理的瑕疵・周辺に嫌悪施設がある』

事件・事故・自殺や嫌悪施設(高圧線や下水処理場・火葬場・原発・暴力団事務所など)がある場合は、価格が著しく下がります。

この場合は、あまり長期間希望金額で販売して頑張るよりは、価格変更し早く売り切るか、そういった物件を買ってくれる業者がありますので、早めに相談しましょう。

『心理的瑕疵あり』の状態で長期間市場に出していると、不名誉な意味で有名になってしまい、ますます売れなくなってしまいます。上手く売却できる方法を担当業者に提案してもらうか、他社にも声をかけてアドバイスをもらうようにしてください。

2、まとめ

以上、マンションが売れない理由と対処法でしたがいずれにしても長期間売れなくて、担当業者からもしっかりした提案がない場合は、遠慮なく他社にも相談してみてはいかがでしょうか?

マンションのセカンドオピニオンだと考えて、違う視点・発想で提案してくれるアドバイザーも必要です。相談だけでも聞いてくれる業者はたくさんいます。遠慮せずに聞いてみてください。不動産屋であれば、売りに出ている物件は知っている場合が多く、冷静な意見を言ってくれると思います。

価格変更の前に、すべての要因をチェックして、原因が分かればすぐに対処しましょう。

 

 

◆なぜ不動産屋さんは『無料』査定なのか?

不動産業者のチラシで『無料査定!』の文言をよく見かけますが、

・どうして無料なのか?

・有料とどう違うのか?

・何かウラがあるのか?

というテーマでお話したいと思います。

目次

1、無料査定と有料査定

2、マンションを売却すためにどちらの査定を採用するべきか?

3、一括無料査定サイトの利用について

4、まとめ

 

1、無料査定と有料査定

そもそも無料査定と有料査定をする側の目的やビジネスモデルが違いますのでその背景を理解すれば違いがはっきりわかります。

①無料査定

無料査定は、不動産業者が集客のために行う査定という名の営業活動です。『無料』としているのは査定を入り口として、媒介契約を交わし、成約報酬(仲介手数料)を目的としているからです。

査定を依頼する側からすると、無料でいいのかな?という気持ちになりそうですが、不動産会社は無料でも喜んで来てくれます。不動産の売却を考えている見込み客に対面できるのであれば、無料で当たり前という感覚です。

実際に一括査定サイトやポータルサイトに掲載料を支払って査定の募集をしていますので、完全な営業活動であり、査定に呼ぶともちろん『ぜひ当社で売ってください』という営業も付いてきます。

成約予想価格ですので、査定したらその時に大方の金額が出ます。

➁有料査定

有料査定をできるのは、不動産鑑定士という国家資格をとつ方々です。査定ではなく『不動産鑑定評価』といい、不動産会社の行う価格査定とは重みが違います。国家資格保有者が行った査定ということで、査定金額自体が大きな意味を持ちます。売買間でいうと、売主・買主どちらの味方でもない中立公正な価格です。

例えばこのようなケースに利用します。

・相続の財産評価

・財産分与

・公用地などの売却

・裁判で不動産価値が争点となっている場合の鑑定

税務署や裁判所に証拠として提出できる鑑定価格であり公信力があります。

不動産鑑定士は鑑定することが仕事ですので、鑑定したあとの事情とは無関係に報酬が発生します。

また、鑑定評価には約2~3週間の期間を要します。

 

2、マンションを売却すためにどちらの査定を採用するべきか?

単刀直入に言うと、不動産会社の無料査定で十分です。

売却する前提ですので、『このくらいの価格で成約になるでしょう』ということが分かれば、あとは査定金額よりも業者選びの方が大切になってきます。

※ただし、ここでの注意点ですが、不動産会社の査定の金額は業者によってかなり差が出る、ということです。

なぜか?

不動産会社は営業活動の一環として査定をしていますので、その先には専任媒介を結びたいという目的があります!そしてそのためには、売主様にとって有利な条件を提示する場合が多いからです。要するに他社よりも高い査定金額を出し、自社で売り出してもらう!作戦です。

正確な査定金額を出すと、他社に取られてしまうという不安からそうなるのですが、当査定した本人はその金額で売れるとは思っていない場合が多いのです。

本当に?

手口としては、専任媒介を結んだらそのあとは徐々に金額を下げる営業をしてきます。そして、結局は他社の査定金額と同じくらいまで下げてようやく売れるか売れないか・・・。この流れのすべてが営業手法としてワンセットになっています。 売主にとっては大きな機会損失、時間の無駄です。

それどころか機を逃してしまい、結局不動産買取業者への売却になったり、正当な業者の査定金額よりも低い成約価格になってしまうケースが多々あります。時間とお金の両方を失ってしまうことになります。利益を得たのは不動産会社だけ・・。

ですから査定を依頼する売主様もそれを見込んでおく必要があり、あまりに査定金額が高い場合は、価格の根拠をしっかり担当者に聞いてみてください。納得できるようなものであればいいのですが、根拠が不明確であったり、単純に今いるお客様の予算が高いからといった理由の場合は、その業者と媒介契約はしない方が良いです。

 

しかし、それでも無料査定をうまく使ってほしいのです。不動産会社の担当者を直接見極めるチャンスがあるのも不動産会社の無料査定ですし、価格の他にも売却時の費用や手続きに必要な書類や引越しのタイミングなどもアドバイスをしてくれるからです。

 

3、一括査定サイトの利用

不動産会社に一括で無料査定を依頼できるサイトがたくさんあり、利用される方も多いと思います。

一括査定サイトですが、仕組みを理解して使えば便利です。

まず、一括査定サイトの運営会社はネット集客が非常にうまく不動産査定の入り口として多くの査定依頼を集めています。その顧客情報を不動産会社に売る、というビジネスモデルです。

登録している不動産会社からフィーをもらい収益化しています。よくサイトに『厳選した優良企業に一括見積』『売却が得意な企業に一括見積』などと謳っていますが、料金を支払えばほとんどの不動産業者が加入できます。現に当社にも一括査定サイトの運営者から営業の電話がかかってきます。

ここで言いたいのは、普通の不動産会社が加入しており、査定の入り口が査定サイトになっているだけのことということです。

そして、サイトを通じて査定依頼し、簡易査定で提示される査定金額は、先ほども書きました通り、それぞれの業者の思惑が反映されている金額です。ですから、皆さんは一括査定を利用する際も先ほどの注意点の頭に入れておいて業者とやり取りをしてください。

通常の問い合わせも一括査定も同じなのです。便利なのは、数社に一括で依頼できる点です。

査定依頼する際には、住所・氏名・電話番号・メールアドレス・物件の内容を入力することになります。そして簡易査定の結果が不動産会社から送られる・・・。

と思ったら、すぐに電話がかかってきます。それも数社から短時間の間にかかってくる場合が多いです。メールの場合もありますが・・。

そしてまずは訪問査定に行かせくください!の流れが多いです。

または、不動産会社からの簡易査定を返信してもらいお客様が指定した業者にのみ、連絡先を教えるというパターンもあります。その簡易査定も先ほどの事情と同じであまりあてになりませんので、高すぎる金額・安すぎる金額を提示する業者を排除して検討すると良いかと思います。

そして、結局は1社に絞るために、対面での訪問査定ということになります。入り口は一括査定でもチラシの問い合わせでも同じです。査定金額の根拠を示すことができ、営業担当の人柄を見極めて決めてくださいね。

 

4、まとめ

ということで、目的が売却の場合は、不動産会社の無料査定の方が適しています。 有料査定の鑑定評価は、相続税の評価や裁判・大企業間での不動産売買や資産評価の場合に有効です。

用途によって使い分けてください。

無料査定の際には、不動産会社の営業が付いてくることも忘れないでくださいね。

◆売主として、告知事項は重要です!!

マンション売却には、後々のトラブルを未然に防ぐ意味でも物件に関する重要な事柄を事前に告知しておく必要があります。

では、いつの時点でどういうことを買主に伝えるのでしょうか?

 

1、どういうことを伝えるべきなのか

2、いつ、告知すべきか

3、まとめ

 

1、どういうことを伝えるべきなのか

まず、不動産を売買する際には契約の前に売主から買主へ告知すべき事項を書類に記載して知らせます。

●告知すべき事項●

①雨漏り・シロアリの害・建物の主要な構造部分の腐食や破損・劣化(有りの場合はその内容)

➁浸水や天災・火災の被害、土壌汚染・軟弱地盤など

③リフォーム・増改築の履歴(有りの場合はその時期と箇所)

④心理的瑕疵(しんりてきかし)

⑤その他の引き継ぎ事項

 

①雨漏り・シロアリの害・建物の主要な構造部分の腐食や破損・劣化

マンションではほぼありませんが、主要な構造体に大きな影響のある事柄は建物の価値や今後の修復費用が大きくなるため、隠していると後々大きなトラブルに発展します。必ず売却担当の不動産会社に伝えておいてください。

もし、過去にそのようなことがあり修復している場合でも、被害が出た時の状況と、修復の箇所と修復の内容を詳しく伝えておいてください。

➁浸水や天災・火災の被害、土壌汚染・軟弱地盤など

これも売主の知る範囲で事実を告知します。自分で分からない場合は、その旨を担当の不動産業者に伝えるか、購入時の重要事項説明書や、告知書(売買契約書類に添付する前所有者からの告知事項)を確認しましょう。

③リフォーム・増改築の履歴

建物の維持修繕・増築などは建物の価値に影響があります。マンションでは増築はできませんが、大規模なリフォームをしていると査定額プラスになったり、買主が今後のメンテナンスを行う際の参考になります。

リフォーム会社の見積もりや領収証などから時期と内容をできるだけ正確に伝えるようにしてください。

④心理的瑕疵

マンションの室内で自殺や事件・事故・火災あり死者が出た場合、火災・ボヤ・事件。事故が起こった場合などは内容をあらかじめ買主に了承してもらう必要があり、詳しく告知します。

事件・事故でなくても、一人でお住まいの方が室内で亡くなられて、発見までが少し遅れた場合もその対象になり、買主が、その事実を知っていたら購入しないと思われるような内容はすべて告知します。

他には、物件の周辺に嫌悪施設(産業廃棄物処理施設・火葬場・葬儀場・墓地・高圧線・変電所・下水処理場・ごみ処理場・風俗・原子力発電所・暴力団事務所、その他騒音やにおいを発する施設など)がある場合も該当します。

心理的瑕疵が売買契約後に発覚した場合は、売主が瑕疵担保責任を負うことになり、損害賠償責任が生じることもあります。

第572条売主は、第560条から前条までの規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実及び自ら第三者のために設定し又は第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない。 引用:民法第572条

⑤その他の引き継ぎ事項

上記の他、重要な事項です。マンション内での問題や、近隣トラブル、決まり事などがありましたら事前に伝えておきましょう。

 

2、いつ告知すべきか

告知の時期は、売買契約締結前でいいのですが、実務レベルの話をしますと販売する前から不動産会社に伝え、その状況を踏まえて興味のある方を募集するのが一番良い方法です。

告知が遅いと、買主から隠していたと取られる場合もあり、最初から伝えていればあまり気にしなかったことでも伝える時期により信用を失うこともあるのです。

不動産業者も販売する際には、物件資料(マイソク)に”告知事項有り”と記載し、案内前に購入希望者に伝えないとトラブルになるため、案内前には告知事項を了承して見学に来てもらうという流れがスムーズです。

売主も買主もお互いに時間の無駄を省力できますので必ず事前に伝えてください。

3、まとめ

不動産売買では、『聞いていなかった』、『話が違う』といったことがあるとトラブルになります。 こういったことを防ぐために、不動産業者は査定をする際に告知事項の確認をします。

査定する不動産会社がチェックしてくれるか試してみてください。

もし、不動産業者が忘れている場合は、お客様の方から告知してあげてください。。。というより、しっかりアドバイスしてくれる不動産会社を見つけてくださいね。

◆転勤やお買い替えでマンションを売るとき・貸すとき最初にかかる費用は?

急な転勤やお住み替えで、所有しているマンションを売ろうか・貸そうかを考える際に、やはり最初にかかる費用が気になりますね。売る場合・貸す場合はそれぞれいくらくらいの費用が必要かをお話します。

目次

1、マンションを売る場合にかかる初期費用

2、マンションを貸すときにかかる初期費用

3、マンションを貸すときの一時的な収入

4、まとめ

 

1、マンションを売る場合にかかる初期費用

マンション売却時には、お住いの状態からでも販売を始めることができます。不動産会社と媒介契約を締結した後、すぐに販売活動に入るのですが、中古マンションを現状渡しで売る場合は特に販売するにあたりかかる費用はありません。

成約になると仲介手数料や抵当権抹消費用・収入印紙代などが必要ですが、それまでは一部の例外を除き、必要な費用はなくすぐに売り出すことができます。

●●費用が販売前に発生する例●●

リフォームしてから販売する場合や不要物を撤去してから販売する場合は、そのリフォーム代や処分費がかかります。

そうした方が、売れやすい場合や現状があまりにも汚れていてイメージが悪い場合にはそうすることもあります。

2、マンションを貸すときにかかる初期費用

①リフォーム代金

マンションを貸すには、賃貸人を募集する際にリフォームをしてからご案内します。稀に居住中に中を見ないで決められる借主さんもいますが、その際でも入居前にはリフォーム・修繕・洗いなどは完了してからマンションを引き渡すことになります。

築浅でキッチンやバス、洗面台がきれいな物件の場合はハウスクリーニングのみで貸せる場合もあります。

➁不動産業者への手数料

賃貸募集の際に不動産業者へ支払う仲介手数料や広告料などがあります。この金額については、業者によってまちまちで【広告料1か月分】という業者や多いところは2か月というところもあります。

この金額は、家主さんと不動産業者が相談して決めますので多すぎると思ったときは希望金額を伝えると良いでしょう。

本来、仲介手数料の上限は貸主・借主からの合計金額を家賃の1か月分としなければいけないのですが、商習慣で1か月を超える部分については名目を代えて【広告料】や【ご祝儀】として家主さんからもらう業者が多いのです。

不動産業者も家主さんからいただく広告料の中から借主さんを見つけてくれた業者さんに成約報酬を渡す仕組みです。

商習慣なのですが、仲介手数料以外は本来は家主さんが支払う義務のないお金です。しかし、実際に借主さんを見つける不動産業者は広告料をもらえる物件を優先的に案内します。広告料を支払い、早期に借主さんをみつけてもらう方が良いという家主さんが多いのも事実です。

この金額は数社の不動産会社に査定してもらい、妥当と思われる金額で決めるとよいでしょう。

3、マンションを貸すときの一時的な収入

分譲マンションを貸すときには、賃貸借契約時に借主から預かったり、支払われる一時的な収入もあります。

●収入●

礼金・・・借主から家主に支払われる金員で返還義務はありません。

日割り家賃及び前家賃・・・家賃発生日から月末までの日割り賃料と翌月分の賃料を契約時に収めてもらいます。これは賃料収入をまとめてもらっているものですので、返還義務はありません。

●預り金●

敷金・保証金・・・賃貸借契約の解約時に返還義務のある預り金です。契約時まで預かり、万一賃料の滞納が発生した時は、その弁済金に充当することができます。

家主さんはこの一時的な収入を不動産会社への仲介手数料・広告料などに充当するということも多く、預り金・礼金の合計額から不動産業者への支払いを差し引いた金額を不動産業者から受け取ることで、契約時の実質的な現金の支出を抑えていることが多いのです。

 

4.まとめ

まとめると

マンションを売る場合

→初期の費用は無し

マンションを貸す場合→

リフォーム・洗い・修繕費、不動産業者への手数料が必要(礼金などの収入あり)

となります。

賃貸する場合は、月々の賃料と共益費が収入になりますが、ローンの返済金・固定資産税・毎月の管理費・修繕積立・設備のメンテナンス費用は貸主の負担となります。毎月のキャッシュフローがプラスになるかマイナスになるかもチェックする必要がありますね。

マンションを売るか、貸すかの判断材料のひとつになる初期費用のお話でした。

 

 

マンションを売却した時にかかる諸経費について

マンションを売却するお客様からの質問で多いのが『売るときの諸経費はいくらかかりますか?』というもの。

確かに手取り金額を計算するためには必要な数字ですので解説いたします。

 

目次

1、マンション売却時の諸費用

2、いつ、どのお金が必要なのか

3、その他、売買代金以外に授受するお金は?

4.まとめ

 

1、マンション売却時の諸費用

①仲介手数料

➁売渡証書作成費用・抵当権抹消費用

③収入印紙代

④譲渡益課税

⑤ローン返済金(抵当権・根抵当権が設定されている場合)

 

 

(1)仲介手数料

不動産仲介業者を介してマンションを売却した場合は、仲介手数料が必要です。

手数料の金額は『成約金額の3%+60,000円+消費税』が上限となりますが、物件の取引価格が200万円以下の不動産の場合は5%、200万円超~400万円以下の場合は4%+20,000円の手数料が必要です。

成約金額が3000万円の場合は、3000万円×3%+60,000円=960,000円

消費税8%と合わせて、合計1,036,800円となります。

4000万円の場合→1,360,800円(税込み)

5000万円の場合→1,684,800円(税込み) となります。

※宅地建物取引業法で定めた上限額です。

 

(2)売渡証書作成費用・抵当権抹消費用・住所などの表示変更登記費用

①売渡証書の作成・・・登記義務者となる売主が発行する書類ですが、実際は司法書士の先生に作成してもらい、その書類に記名・押印します。その手数料です。

➁抵当権抹消費用・・・ローンが残っており(根)抵当権が設定されている場合は、抵当権の抹消手続きを司法書士に委任します。抵当権者である金融機関への抵当権抹消書類の確認や書類の取得にかかる手数料・登録免許税がかかります。

③住所・氏名変更登記・・・売主が購入した時に登記した住所と現住所が異なる場合や氏名が変わっている場合は、所有権移転登記をするまえに、現在の住所と氏名に変更する登記手続きをします。この際にも司法書士手数料・登録免許税が必要です。

 

(3)収入印紙代

売買契約書(課税文書)を作成すると納税義務が発生します。

収入印紙を購入し納税するのですが、使いまわしができないように、契約書に貼り割り印をします。売主・買主分2通を作成しますので、各々が1通分ずつ負担します。

 

(4)譲渡益課税

マンションを売った時の税金ですが、課税される場合とされない場合があります。買った価格より売った価格の方が高い場合は課税される場合があります。

また、買った価格より売った価格が低い場合は譲渡益はありませんので税金はかかりません。一定の要件を満たせば所得控除が受けられる場合があります。

(5)ローン返済金

費用というか返済金ですが、住宅ローンが残っている場合は抵当権を抹消するためにローンを一括返済します。ですからローンの残債額分は売却金額から差し引いて考えなければいけません。

注意点は、ローンの一部だけ返済し、残りはゆっくり返すということは原則できないということです。完済して初めて金融機関が抵当権を抹消してくれます。

 

2、いつ、どのお金が必要なのか

諸費用をいつ払うのかという疑問は多く、当社でもよく質問されます。

売却時の諸費用を支払う時期をまとめてみました。

※仲介手数料は、契約時に半金・残代金契約時に半金という業者と、残代金決済時に一括で請求する業者があります。

住宅ローンの完済のための支払い及び仲介手数料・登記費用は実務では買主さんからいただく物件残代金を受け取るときに、その中から支払う方が多いです。

詳しい支払方法などは、担当の仲介業者に確認すると親切に教えてくれるはずです。

3、その他売買以外で授受するお金

売買だ金とは別に売主と買主で清算するお金として、各種日割り清算金(固定資産税・都市計画税、管理費等、収益・賃料収入)があります。

固定資産税・都市計画税は、市町村が1月1日現在の所有者に課税し請求します。起算日は4月1日で翌年の3月31日までを1年間となっています。その間に売買取引をした場合は、引き渡し日以降の固定資産税・都市計画税は買主の負担となります。

しかし、市町村が課税し納税義務者とするのは売主(1月1日現在の所有者)です。つまり、市町村へは売主が全額支払い、買主が負担すべき日割り精算金額を残代金決済時に買主から売主へ支払う方法で清算します。

同様に、管理費等も売主が管理組合へ支払い、日割り清算金を買主から売主に清算します。

また、収益物件やオーナーチェンジ物件の場合は、物件から収益が上がりますので、その収益も日割り計算します。賃料など、前月に翌月分を一括で支払う賃貸借契約の場合は、売主から買主に対し、日割り計算した清算金を残代金決済時に支払います。

その他の収益や負担金がある場合にも同様に清算します。

 

4、まとめ

マンション売却時にかかる金額は、購入者と比べると比較的少ないのですが、売却して現金がいくら手元に残るかの計算の時は、必ず頭に入れておかないといけません。 金額設定や値交渉の際にも考慮してから価格を決めましょう。

販売開始時や販売活動中には、費用はかかりません。すべては成約してから発生する費用になります。

もし、成約前または販売活動中に費用を不動産業者から請求された場合は、支払わなくてもよい場合もありますので、別の不動産業者やその業者の属する保証協会や業界団体などに支払うべきかどうか相談してもよいと思います。

ただし、売主の要望で特別に行った広告活動については請求されます。

費用に関しては、大切なことですので、担当不動産業者に納得できるまで説明してもらい正しく理解してください。

■マンション売り出し中に購入希望者が内覧に来るときの心得■居住中編■

査定を経て、不動産屋さんと媒介契約を交わし、ようやく販売スタート!

マンション売却を成功させるための物件内覧対策!をお話いたします。

マンションの購入者さんが物件に対して抱く印象は、玄関を開けてほんの数秒で直感的に決まってしまうそうです。第一印象がいかに大切かは不動産にもしっかりあてはあるようです。

中古マンションで居住中の場合、お住いのところをお客様に見てもらうわけですが、不動産屋の立場からすると、もっとイメージをよくすると高く売れやすいのに。使い方・見せ方が原因で、何とか売れても価格交渉が大幅に入るということが多々あります。

大きなポイントは、

①室内が明るいこと

➁風通しが良いこと

③片付いていること

④丁寧に使っていること

⑤住んでいる方からのお話が聞ける

です。

内覧対策をしっかりして、少しでも良い条件で売れるように購入希望者さんを迎え入れてください。

目次

  1. お部屋を明るく見せるために!

  2. 換気はどこまでしないといけないの?

  3. お掃除はどこまでしたらいいのか?

  4. 購入者さんがよく質問されること

  5. これはやってはいけません!

  6. まとめ

 

1、お部屋を明るく見えるようにするには

居住中の中古マンションの場合、お部屋の明るさは物件全体のイメージに大きく影響します。少しでも明るくイメージしてもらえるように工夫しましょう。

”くらい”というイメージがついてしまうと、思い出して検討する際にもあの”くらい”物件か・・・というイメージで考えてしまいます。

●対策①・・・廊下・玄関・洗面・風呂・トイレ・キッチン・窓のないお部屋の照明は必ずつけてきましょう。

これは基本です。普段の生活では節電のため照明は消していると思いますが、買主さんはまず、玄関扉を開けた時の第一印象がずっと残るようです。玄関から廊下のスペースが明るいというのは意外とポイントが高いんです。

そして洗面・浴室も暗くてジメジメしやすい場所ですのであらかじめ照明をつけておいてください。マンションは特に空気が滞りやすいので、風通し良く・明るい状態にしておく必要があります。お風呂がきれい・明るいということは購入する最低限の基準にしている方も多いです。

キッチン・お部屋も同様で照明をつけておくことで、パッと見たイメージが明るい状態にしてください。

●対策➁● カーテンは全開でお願いします!(レース以外)

ここで大切なのは採光です。間取りにもよりますが、お部屋に窓がある場合は必ず遮光のカーテンはあけておいてください。 よくないパターンは、物が多すぎて窓をふさぐように物がおいてある状態です。暗くて散らかっているお部屋は、実際に使えないお部屋・という印象になってしまします。

そういう物件を安く買って、きれいにリフォームして高く売る業者が多いことを考えると、イメージが価格に及ぼす影響は大きいです。

2、換気はどこまでするの?

次に大切な要素は、風通しです。

湿気が滞ってジメジメしていることは、今から住むお家を見る購入者にとって大きなマイナス要因です。

極端に寒い真冬や蒸し暑い真夏は窓を長時間開けるわけにはいきませんが、できるだけ風が通るようにしてください。

バルコニー側の窓と各部屋の窓を開けると風がお通ります。また、角部屋などで浴室やキッチンに小窓がある場合はプラス要素ですので、ぜひ窓を開けて換気してください。

案内時に風が通っていることも大切ですが、お部屋ににおいがこもっている場合、事前に換気しておくことも重要です。 たばこやペットのにおいが苦手な方も多く、そのような場合は必ず内覧までに事前に換気しておいてください。

3、お掃除はどこまでしたらいいのか?

ご内覧時には、ある程度片づけをしておいてほしいのですが、その”ある程度”ってどの程度なのか?

まず内覧する側の立場で考えると、散らかっている時点で生活感が出すぎて大変気を使ってしまいます。隅々まで見ることができません。『人様のお家の押し入れを開けるなんてとんでもない』となってしまうと、検討すらしてもらえないのです。

人間の心理ですが、お客様の迎え入れるように片付いた空間だと、他人のスペースという心理が薄くなり、安心して『押し入れの大きさも少し見ておこう』というように物件の内覧に集中できます。

収納・クローゼットにものがしまわれており、余分なものがお部屋に出ていないようにしてください。整然ときれいな状態がやはり一番良いのです。

もう一つは水回りです。キッチンに食器が置きっぱなしになっていないか、コンロはきれいか、お風呂の床や壁にカビがないか、トイレ掃除はしたか、洗面台に物が出すぎていないか・・・・

いろいろ言いすぎて窮屈かもしれませんが、水回りの使い方でそのお家が丁寧に使われているか、を見られます。きれいな状態でみてもらいましょう。

生活感はあって当然ですが、ありすぎないようにお掃除・お片づけをしてください。

4、購入者さんからよくある質問

①上階や隣接住戸との間に騒音トラブルはないか?

➁普段のお買い物はどこでしていて、何分くらいの距離か?

③なぜマンションを売るのか?

④理事会の役員はどのくらいの頻度で回ってくるのか?

⑤駅までは、実際に何分くらいかかるか?

⑥棟内の住民はどんな方か?

というような質問が多く、お住まいの方に直接聞けるのが居住中の物件の良さです。こういった質問には、アドバイスするように丁寧にお話してあげてください。

購入後のイメージがしやすい方が、話が前に進みやすいですから、正直に住んでからでないと分からない情報も教えてあげると更に良いです。

そういったやり取りで伝わる、売主様の人柄も購入者さんのイメージアップにつながります。

5.これはやってはいけません!

売りたいあまり、内覧希望者さんに過剰に話しかける売主さんがたまにいらっしゃいますが、それはあまり良くないのです。

売りたい気持ちが前面に出てしまい、アピールしすぎてしまうと、売れなくて焦っているように見えてしまいますし、案内している不動産やさんも営業しにくくなります。

売り込みは我慢して、世間話程度にとどめておいてください。自然に物件の良いところや、不利になるところも話してあげてください。購入する側の心理としてその方が安心します。

内覧中について回るのも見学者は気をつかってしまい、よく見れないこともありますので、できるだけ自由に見せてあげてください。

営業や説明は不動産屋さんに任せて、売主のあなたは住んでみないとわからないような情報を教えてあげてください。そのほうが印象は良いです。

6、まとめ

たくさん要望を言いましたが、すべてはトラブルを避け、良い条件で売るためです。マンション売却はの場合、同じマンションでいくつかのお部屋が同時に売り出しされている場合がありますよね。その場合はほかの比較対象の物件に勝たなければなりません。

同じ棟内でなくても近隣のマンションと比べて検討されますので、印象をよくして良い条件で売却しましょう。売れ残りになるとますます売れなくなりますので、条件はどんどん下げることになります。

どんなに素晴らしい不動産屋さんに販売してもらっても、売るのは皆さんであり、物件の内部については居住者の方しか改善できませんので、大変ですがこれぜひはやってください。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。